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の提携(例えば、共同設計、共同生産、共同購入)、アウトソーシング・バーチャル企業の形成などが、必要に応じ効率的かつ正確に行うことができる。さらに、オントロジの共有によって、システムの再利用性が高められ、複数企業による共同投資によってシステムを開発すること可能になる。
GPMEにおけるプロダクトモデルは、GPMEオントロジに基づいて定義(あるいは生成)された特定な製品の設計および製造の情報を記述するオブジェクトのあつまりである。プロダクトモデルは従来のデータベースと違って、オントロジに基づくことによって、情報の整合性の管理および一部情報の自動生成と処理もできる。
システム間における設計と生産情報の共有は、設計と生産業務の統合に不可欠であり、GPMEのプロダクトモデルはその実現の基盤となる。設計情報の共有及びバージョン管理機能によって、縦方向(基本設計←→詳細設計方向)および横方向(同じフェース同士方向)における共同設計(例えば相互参照、設計変更の通知、整合性チェック)を行うことが可能になる。プロダクトモデルは電子化された設計と生産情報であり、それを共有することによって、以前の製品情報の流用もできるし、他企業の製品情報も利用することもできる。さらに、プロダクトモデルは設計生産情報の生成と変更および利用を支援しており、シミュレーションに基づく設計を実現することができる。その結果、製品の品質向上が期待できる。
GPMEオントロジは組立産業の業務知識を整理し抽象化した結果であり、数年にわたって積み重ねられた工夫の集積でもある。GPMEは、オントロジの裏づけの一部として、ユーザによるオントロジの利用と拡張を支援するため、そのAAMおよびUoFを提供している。
AAMとUoFは業務作業からオントロジを抽出するモデリングプロセスの記述であり、モデリング知識の一部となっている。AAMは業務フローモデルであり、業務の分割および業務毎の情報の入力、出力、必要な機能および関連する制約情報の関係を記述している。AAMを参照することによって、ユーザは既存のGPMEオントロジと業務範囲との対応関係を明確に理解することが出来る。
UoFは業務機能の最小単位であり、業務機能とオントロジの接点になっている。必要な機能(UoF)の拡張はオントロジの拡張の出発点になる。複数のユーザはそれを共有することによって、ユーザ間でのオントロジ機能範囲の共通理解が進み、互いに相手の拡張作業

 

 

 

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